地球の壊し方 その4
【マグロ釣り】


平成10年9月12日

朝と言うより深夜2時。われわれ釣り人(バカ)3人は川口さんの自宅を出発します。24時間営業のスーパーに寄って氷を調達します。なんせ釣れたマグロを日本まで空輸しようと言う計画の2人にとっては鮮度がいのちですから、氷も充分に用意しときます。
ハイウェイをモントレーに向けて1時半程走ります。途中、凄い霧に遭遇します。このアタリは寒流が流れているので海水温が低く、霧が出やすいそうです。

港に到着して荷物を準備します。ここはフィッシャーマンズワーフみたいになっていてレストランやおみやげ屋の並びに船宿があり受付を済まします。
でもアメリカでも船宿の雰囲気が日本と同じたいして変わらないです。(^_^)
受付で船代とライセンス代をカードで払い船着き場に向かいます。船はエサになるイワシを漁船から買い付けてから桟橋の横付けされ乗船です。今日は16名のお客さんです。もちろん外人です。スッキパー(仲乗りさん)が色々説明しているけどなんだかじぇんじぇん解りません???
相変わらず理解力ないな・・・でも川口さんが居て良かった。どうやら8人ずつのチームに分け30分交代でトローリングして釣れたらベイト(イワシエサ)で全員釣るとの事。

船はハーバーを出て太平洋をマグロ目指して全速・・・ん、この船めちゃくちゃ遅いぞ。 だから釣り場まで2時間近くもかかるんだ。日本の釣り船なら30分だよ
デッキは寒いのでキャビンの椅子で市瀬さんと寝る。さすが川口さんは慣れているだけあってデッキで寝てます

太平洋から太陽が昇りSTART FISGING!
まずは、市瀬さんがトローリングします。川口さんから教わりながら流し始めます。さーあマグロマグロ!

yado yado
モントレーの船宿です。雰囲気は日本と同じなので市瀬氏と笑ってしまいました。
Photo by Mr.Ichinose
トローリングの様子。左から3番目が自分
Photo by Mr.Ichinose

30分程流して次のチームにチェンジです。川口さんから道具の扱い方を教わりながらマグロの登場を待ちます。そうそう、この辺で釣れるマグロは「メバチマグロ」って言う種類です。マグロにはいろいろな種類があって最も高価なのは日本近海で捕れるクロマグロ(本マグロ)です。
いつヒットしてリールが「ジー」って鳴るかと海を眺めていますが・・・しかし音を立てる事無く30分が経過して交代です。
今度は市瀬さんの順番ですが、「船酔いした〜」と言って途中で交代する事に。そんなに波は高くないのですが、時差ボケと寒さでダウンです。市瀬さんは普段は酔う事が無いので珍しいです。(笑

この後は川口さんと自分が交代でトローリングです。しかし流すがマグロのアタリは全く無くクルージング状態です。
さすがに自分も疲れと寝不足でデッキでうたた寝を始めてしまいます。あーいいきもち。 昼近くになっても当たる様子は無い。すると外人さんにFISH ON!
すると、停船してトローリングやって居ない人たちはイワシエサを付けて釣り始めます。
しかし群が小さかったのかそれっきりで、釣ったのは一人だけで、目測で8キロ程度 でした。
この時期は10キロオーバーは上がるので期待していたのですが・・・

その後もクルージング状態のまま沖上がりの2時を迎えたが、さすがに貧課では帰れないと船長は時間を延長して流すが4時少し前に終了のアナウンス。
失意の2人に船酔いで死亡中の市瀬氏を乗せて港に戻ります。途中でクジラの群に遭遇します。なんか観光船に乗った気分でクジラやイルカを見ていると港が見えてきました。

港に戻ってみるとあちらこちらにアザラシが居ます。うひゃー「なまこ」みたいだー。
びっくりしたのはラッコ君。野生のラッコがプカプカ浮いています。結構かわいいじゃないと見ていると、アザラシが水面からヌーって出てきて一同びっくり。

氷しか入っていない120Lクーラーを車に積み込み、着替えて軽く食事と言うのでワーフ内にあるレストランで、クラムチャウダーを食べます。面白いのは器の代わりがパンをくり抜いた奴なのです。あったかいスープで生き返った我々はマグロが「ボ」だった傷も少しは癒えたような気も・・・
さて帰路につくのだが、この後川口さん一家が知り合いのパーティーに呼ばれているそうで我々もお呼ばれされているのです。伺ったのは某日系企業の現地法人のお偉いさんの自宅。サンジョンが眺められる丘の高級住宅地で、庭にはプールもあり広いお屋敷です。
なんかテレビや映画で出てくるような家です。ホントは釣ったマグロをみんなで食べる予定だったのですが、今日は残念ながらイワシに変更です。と言うのもエサのイワシを貰ってきたのですそれも大量に。テラスで美味しいワインを頂いている間に市瀬さんがせっせとイワシ料理を作ってくれます。
夕暮れの街の眺めが素晴らしいので見とれてしまいます。おいしい料理をみんなで食べて満足の一日でした。 (つづく)

このページは平成10年11月2日更新しました。


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