−その2−
【ルガノ】


平成17年10月19日

朝6時に起きる。今日、友人はフライトでタンザニアへ飛ぶことになっているのです。私は一人で、スイス南部にある「ルガノ」へ飛行機で遊びに行きます。

「ルガノ」はこれと言って有名な観光地ではありませんが、イタリア国境の町でビジネス需要があり、小さいながら空港があります。チューリッヒからは毎日4便フライトがあるのです。

ちょっと面白いのは空港への着陸に際して、地形的な要因と騒音に対する対策と言うことで降下角度が6.8°と通常の着陸より鋭角で降下するのです。
それとアルプスを低い高度で越えるので、景色が良いのです。良くミラノ行きに乗るとアルプスが良く見えたという話を聞きますが、ミラノ行きなどは24000ft位上空を通過しますが、ルガノ行きは19000ftと、さらに低いのです。

まだ、夜が明けきらないうちに友人宅を出発して、空港へ向います。空港までは歩いても20分程ですから散歩にはちょうど良い距離です。

空港でチェックインを済まします。今回のフライトは友人が手配して呉れた「フレンドチケット」なのでとても安いのですが、席はスタンバイ(空席待ち)なのです。

どうやら今日の便は空いているみたいで、座席番号入りの搭乗券を貰えました。
出発まで空港をうろついてみたり、ラウンジで一服してからA06ゲートに向います。手荷物検査場では、ジャケットも脱いでからX線装置を抜けないといけないのが面倒です。

A06ゲートはプレハブ作りのゲートで主に、小型機利用便に使われています。
ルガノへはドイツのCURRIS航空のDASH8-300をウェットリースして運行しています。定員は58名と少なく、バスに全員の乗客を乗せてシップへ向います。

バスで駐機場へ移動し、乗り込みます。今回はリック一つなのでそのまま機内に乗り込みますが、大きなビジネスバックなどは機内の荷物置き場が狭いので後方の荷物室に預けることになります。

全ての乗客が乗り込むとドアクローズ。RWY28へのタキシングを始めます。機長のアナウンスだと飛行時間は30分と、結構短いです。

スムーズにRWYに入り、離陸です。短い滑走でTAKEOFF、上昇しながら左旋回をしながら雲を抜け、晴天の雲上へ出ました。

アルプスすると、アルプスの山々が見え、どんどん近づいていきます。しかし、アルプスの山々にも雲が掛かっており、前半は良かったのですが後半は雲ばかりになってしまいました。

既に、ルガノへの着陸態勢に入っており、降下角度が鋭くなってきました。

ちょっと急降下爆撃みたい(でも後で調べたら戦闘機で言う急降下爆撃って降下角度が45°なんだそうです)の感じで降下していきます。

降下開始前にチョコレートが配られたので、これを舐めながら窓の外を見ていると雲の中に入ってしまい、外の様子が判らないまま降下しつづけます。

ルガノ空港は、南北に1500mと短い滑走路があるだけで、ILSなどの誘導施設がありません。さらに北側に山があるので、南の湖側からの進入となります。

厚い雲から抜けると湖が広がっていました。降下をしつづけて、このまま湖上に着水するのでは無いか?と思っうほどで、陸地が見えたと思ったら直ぐに無事着地。

ルガノは山間部なので気象条件が悪いと着陸出来ず、チューリッヒへ戻ったり、ミラノへダイバートすることも多いそうです。
ここで、再び入国審査です。ほとんどの乗客は国際線からの乗り継ぎですから、ここでスイス入国となる訳です。

さて、ここから街に出るには、空港シャトルバスと近くに私鉄駅(と言っても徒歩10分らしい)がある。
観光案内所でパンフなどを貰うついでに、街までの交通手段を聞いたら、シャトルバスがスグでるから、それを使いなさいだって。

ターミナルビルを出て右側にバンが停まっていて、何人か乗り込んでいたので、ドライバーに「DownTown?」と聞くと「どこまで行くのか?」と聞かれます。

取り合えず、街に出ることしか考えて無かったので、どこって?言われても・・・「Central station」と言っきました。

バスは、空港から街へ向いますが、空港出口の道がこれまた細い路地みたいでこれが空港への道?と言う位ローカルです。

駅までは約15分程で到着です。まずは空港までの帰りは鉄道にしようと、SBB駅の反対側にある私鉄駅に行って時間の確認です。

フライトは14:50発なので、最低でも30分までに空港につかないいけないからと逆算して、13:20か40に乗れば充分だ。

ルガノ町並みでは、駅から中心部までケーブルカーで行こうと乗り場に行くと、なんか動いてない。よく見ると張り紙が貼ってあって、ドイツ語とイタリア語でしか書いてなかったがどうやら、午前中は運休のようで、代行バスを運転しているみたい。

地元の人は張り紙を見て、歩いている。まあ、下り坂だから大したことないので歩いて中心部へ。
まずは、旧市街地区をぶらぶら歩きながら、湖のほうへ散策。こういう中世の名残がヨーロッパらしくて好きです。

湖畔に出て湖沿いを中心部へ戻るような感じで歩いていきます。まあ、特に観光地でも無いので、ほんとぷらぷらと歩き、そろそろお昼の時間なので、どこのレストランにしようかとあちこちのレストランに掲げられているメニューを覗いたりしながらどこにしようかと考えていると、結構賑わっているお店があったのでソコに入ります。

場所柄、イタリア国境に近いので、ここはパスタだろうと考えながらメニューを見ますが、「季節メニュー」にあった、「マッシュルーム炒めWithヌードル」と言うのに心がひかれ、これとスープを注文しました。
マッシュルームは塩とオリーブ油で炒めたのを平打ち麺で合えたもので、結構美味しかったです。

食後のコーヒーを飲みながら、ゆったりとしていると、そろそろ時間。会計をしてケーブルカーの駅に向かいます。

ケーブルカースイスはケーブルカーが街の交通手段となっているところが結構多いですねぇ、ローザンヌなんかもそうだったし。窓口で運賃を払い、ケーブルカーに乗り込みます。

ルガノ駅まではおよそ4〜5分で到着です。まだ列車の時間まであったので駅のまわりをプラプラしてから、私鉄FLP線のルガノ駅に向かいます。切符を空港最寄駅のAGANO駅まで券売機で買って、ホームに停まっている列車に乗り込みます。

列車は2両編成で、ガラガラでした。

定刻にルガノ駅を出発し、右へカーブしながら、トンネルなどを抜けて走り出します。スイスの鉄道の凄いところは、ローカル線でもそれなり(1時間に一本とか)に本数はあってちゃんとパターンダイヤになっているのです。

こういう風になっていると利用者も判りやすくていいですね。

列車は、ルガノ空港をオメガ字のような格好で回りこみ、北側の滑走路の端近くと通ります。およそ20分でAGANO駅に到着。さて空港はどうやっていくのかな?とてくてく歩いていくと、小さな看板があり、この方向に従っていけば良いみたい。

すんごいのどかな所を歩いて10分、ようやくターミナルビルが見えてきました。もしこれが空港へ初めていく人ならびっくりするだろうな。

つづく


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